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喫茶にじのまど
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189-0014
東京都東村山市本町4-13-5,1F
042-395-8841


西武新宿線/久米川駅近く、空堀川沿いにある「喫茶にじのまど」のブログです。
ここでは期間限定メニューや健康についての記事をのせています。
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喫茶にじのまど*おいしいお茶と本のギャラリー
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本のギャラリー:無著菩薩立像・世親菩薩立像

 昨年開催された特別展「運慶」を鑑賞し、肖像彫刻の最高傑作と言われる「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」と初めて対面しました。事前に見た写真では「薄汚れた少し気味の悪い仏像だなぁ」と思いました。しかし、眼の前に現れた像は静かな存在感を放ち、穏やかな優しい表情を見せ、心に残る像となりました。興味を持ったこの2体の像についての特集です。現在、本のギャラリーでは関連本を展示中です。

運慶展

無著(むじゃく)・世親(せしん)とは?

実在したインドの兄弟僧です。釈迦が入滅後約1000年を経た4〜5世紀頃(日本は古墳時代、大和朝廷の頃)、北インドで活躍しました。

◆無著(310-390頃)が兄です。伝統的保守的仏教である上座部仏教を学んで悟りを得ても満足できずに大乗仏教を学び、のちに大乗仏教の唯識思想を人々に説きました。

◆世親(320-400頃)は天親とも呼ばれる、無著の弟です。最初は上座部仏教を学び、大乗仏教を厳しく批判しました。兄の無著が病と偽り呼び寄せ、大乗仏教の教えを説き聞かせ、すばらしさに気づき、兄をもしのぐ僧になりました。

*上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)…小乗仏教と呼ばれる。出家して厳しい修行を積んだ僧侶だけが悟りを開き救われるという教え。

*大乗仏教…釈迦とその教えに対する信仰心さえあれば、修行の有無に関係なく万人が救済されるという教え。日本の全仏教はこの教えが基本にある。

 

なぜ興福寺でこの像が造られたのか?

興福寺の宗派である法相宗の根本の教えは唯識思想です。「瑜伽の実践によって、世の中の一切は“認識”することで成立しているとう」教えです。無著・世親の兄弟が確立しました。唯識思想の祖は弥勒(270-350頃)ですが、後世に弥勒菩薩と同一視されてきます。 興福寺北円堂の本尊は弥勒如来(弥勒菩薩がすでに如来となった姿)であり、無著・世親が並び立つことで、興福寺が釈迦以来の教えを正統に受け継ぐ寺であることを表していると考えられます。

*瑜伽(ゆが)…呼吸法・座法・瞑想法などの訓練によって心身の制御・統一をはかる修行法。日本ではヨガと呼ばれ一般に広まっている。

 

像を造ったのは運慶?

弥勒仏台座の銘によれば、世親は運慶第五子運賀の担当とされ、無著のほうは第六子運助の担当だろうと推測されています。どちらり像も、運慶の構想にもとづいて造られたと考えられ、運慶の特徴であるリアリズムと勇壮さとが共存していて、運慶作と言われています。 像の特徴 鎌倉時代の作製で、国宝に指定されています。高さは無著菩薩立像が194.7僉∪た栃郢立像が191.6僂任后 両像とも桂材が用いられた寄木造りです。ともに玉眼を嵌め込まれています。 足元は2段に組んだ州浜座(すはまざ)に、本尊側の足をわずかに踏み出して立ちます。

*寄木造り…複数の木材を組み合わせて掘り出す技法。大きな木材を用いなくてよく、また大人数で分担して作業ができる。

*玉眼…仏像の眼をより本物らしく見せるために編み出された技法。仏像の内部から眼の穴に水晶のレズをはめ込むようにあてて裏から眼を書き込む。目が潤んだり、瞳が輝くように見えたり、生きた人間のような眼になる。

*州浜座…河から運ばれてきた土砂が、洲によって入り組んだ形と なった浜辺を文様化し、清浄な領域をあらわしている。

 

最高傑作と言われる由縁

運慶の作品は細部表現が精密に造られ、彫刻に人格を漂わせていると言われます。「無著菩薩立像」と「世親菩薩立像」を対比して見ていきます。 無著は両腕を胸元近くに構え、世親は両腕をやや前方に出しています。腕の構えの違いが衣の表現にも反映されています。手首に懸かる衣の縁で見ると、無著は縁が折り返され、世親は折り返しがありません。 眼差しは、世親の方が首を回し、かつ眼差しは眉間に皺を寄せ気味に水平やや彼方を見据え潤んだような悲しげな視線を向け、一方の無著は眉を谷型に反らせ、眼差しを前方やや下方に落とし慈しみを感じさせる視線です。眼差しで年齢の違い、思考のあり方の違いをも表現しています。

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